この先は財政・外交・金融の各政策の見極めが大切、トランプ政権も2回目で市場には免疫あり
米大統領選の投開票が進み、トランプ氏勝利の流れが強まるなか、11月6日の日本と米国市場では、株高、長期金利上昇、ドル高・円安の動きがみられました。背景には、トランプ氏の景気刺激的な政策への期待があり、トリプルレッドをほぼ織り込んだと推測されます。そのため、仮にねじれ議会となった場合は、株高、長期金利上昇、ドル高・円安の動きが反転することも想定され、目先は下院の結果の確認が必要です。
トランプ氏の勝利により、今後の金融市場への影響を考える場合、前回のトランプ政権時が参考になります。詳細は図表の通りで、減税政策は株高要因、米中対立は株安要因となり、米金融政策の舵取りも重要で、ハイテク株の成長が顕著だったといえます。つまり、今回も財政・外交・金融の各政策の見極めが大切で、特に米中対立は要注意です。ただ、トランプ政権も2回目ということで、市場にも免疫ができており、冷静な対処が可能と思われます。

(※情報提供、記事執筆:三井住友DSアセットマネジメント チーフマーケットストラテジスト 市川雅浩)