国際通貨基金(IMF)のゴピナート筆頭副専務理事は、11月の米大統領選の結果は世界中の国々に影響を与えるとの見通しを示した。

「米国で起こることは米国にとって重要であり、世界全体にとっても重要だ」と、24日にブルームバーグテレビジョンのインタビューで語った。今週ワシントンで開催されているIMFと世界銀行の会議でも、11月5日の米大統領選は議論の重要な部分を占めていると指摘した。

インタビューで語るIMFのゴピナート筆頭副専務理事

ゴピナート氏はさらに、地政学的な緊張がここ数十年で最高レベルに高まり、世界的な経済統合の意義について各国がますます懐疑的になる中で今回の選挙は行われると指摘した。

IMFとしては、BRICSのような他のグループを形成する動きを認識しているが、それらの国々は依然としてIMFの仕事に「深く関与している」と同氏は述べた。BRICSは加盟国(当初はブラジルとロシア、インド、中国、南アフリカ)を増やしている。

米国経済は「非常に好調」で、インフレは今後も減速すると予想されているが、「さらに積極型の財政スタンスを取れば、議論は異なる方向に向かう可能性がある」と述べた。

米国の債務は膨らんでいるが、「まさに持続可能」であり、米国は世界で最も強力な経済の一つを有していると指摘。ただ、米政府は赤字を削減し、必ず訪れる次のショックに備えるべきだと付け加えた。

ゴピナート氏は2019年にチーフエコノミストとしてIMFに加わり、22年に筆頭副専務理事に就任した。

原題:IMF’s Gopinath Says US Election Will Have Global Impact(抜粋)

--取材協力:Yahaira Jacquez.

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