(ブルームバーグ):世界銀行の西尾昭彦副総裁(開発金融担当)は、最貧国支援のための前例のない新規資金調達という「困難な」課題に世銀が直面していると語った。
西尾副総裁はインタビューで、ウクライナや難民、食料価格高騰の影響を受ける人々への支援を含め、援助資金の需要が競合する状況に加え、米ドル高を困難の主な要因として挙げた。
「ドル急上昇を背景にほぼ全てのドナー国の通貨価値が目減りしている」と副総裁は述べ、インフレ調整後の水準を維持するだけで、一部の欧州諸国は拠出額を約20%増額する必要があると説明した。
世銀の姉妹機関である国際開発協会(IDA)の増資パッケージは、高・中所得国からの拠出や資本市場での調達資金を含め、過去に930億ドル(現在の為替レートで約13兆9000億円)に達したが、今回は実質ドル建てベースで補充規模を維持するだけでも、少なくとも1050億ドルを集めなければならないと西尾氏は指摘した。
原題:World Bank Sees Raising New Funds for Poor Nations ‘Challenging’(抜粋)
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