(ブルームバーグ):20日の東京株式相場は反発し、日経平均株価の上げ幅は一時700円を超えた。今後の適切な利下げで米国景気が安定するとの見方に加え、為替の円高一服が好感された。来週28日に控える米半導体メーカーのエヌビディアの決算内容を期待する声も上がっている。
業種別では電機や精密機器などテクノロジー株を中心に、大和証券が投資判断を上げた大阪ガスなど電気・ガス、お盆期間中の利用が前年比で伸びたJR西日本などの陸運株も高い。半面、カナダ同業からの買収提案で前日急伸したセブン&アイ・ホールディングスが反落するなど小売株が安く、銀行株も軟調。TOPIX採用の2132銘柄中、上昇は1853、下落は238。
7&iHD株大幅反落、クシュタールの買収提案に慎重となる可能性も
東京海上アセットマネジメントの若山哲志シニアファンドマネジャーは、エヌビディアが来週に堅調な決算を発表するとの期待があり、米国市場で同業の株価が上昇したため、日本でも成長株が買われたとの見方を示した。
野村アセットマネジメントの石黒英之チーフ・ストラテジストは、米国のリセッション(景気後退)懸念の後退から、きょうの日本株も買い戻し優勢だと指摘。また、週後半のジャクソンホール会合(カンザスシティー連銀主催のシンポジウム)では米金融当局者から利下げを示唆するような内容の発言があれば、市場は好感するだろうとも述べた。
インサイト
- 東証33業種中、31業種が上昇、上昇率トップは精密機器、下落率トップは銀行
- MSCIアジア太平洋指数は0.3%高
背景
- カシュカリ総裁は9月利下げにオープン、労働市場に弱さ-WSJ
- ジャクソンホール会合、金融政策の乖離鮮明に-予測裏切る不確実性も
- 7&iHDに買収提案のカナダ企業クシュタール、一段の高みを目指す
- ドル・円相場は1ドル=146円台後半で推移、前日の日本株終値時点は145円43銭
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