16日の東京株式相場は反発。共和党のトランプ候補が米国大統領選挙に勝利し、財政支出を拡大するとの期待から、電機や機械など輸出関連株が買われた。商社を含む卸売株も高く、銀行や保険など金融株も堅調。

  野村アセットマネジメントの石黒英之チーフ・ストラテジストは、トランプ前大統領の財政拡張を伴う景気刺激策はリセッション(景気後退)回避の良い政策で、日本株にとってもグローバル経済の底堅さと円安継続要因となってプラス、と述べた。

  TOPIX上昇に最も貢献しているのが日立製作所で、3.1%の値上がり。指数構成銘柄2136のうち、1273銘柄が上昇、770銘柄が下落した。

  銀行株や保険株の上昇により、TOPIXバリュー指数は同グロース指数の2倍の上昇となった。りそなアセットマネジメントの下出衛チーフストラテジストは、米国経済のソフトランディング(軟着陸)期待から、投資家は成長株から割安株へシフトしていると述べた。

  下出氏によると、最近の経済データでインフレが2%目標に向かっているとの自信を深めたとの米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長の発言は利下げを肯定するものだという。

パウエルFRB議長、最近のデータでインフレに関する自信深めた

  売買代金上位では、業績予想を上方修正した良品計画やアシックスが上昇。一方、第2四半期の純損失が市場予想の約2倍になったマネーフォワードが急落した。

インサイト

●東証33業種中20業種が上昇、証券・商品先物取引業が上昇率トップ、繊維は下落率トップ
●MSCIアジア太平洋指数は0.1%安

背景

●トランプ氏、副大統領候補にバンス上院議員を選ぶ-共和党の新星
●アップル株上昇、上場来高値を更新-モルガンSがトップピックに指定
●ドル・円相場は1ドル=158円台後半で推移、前営業日の日本株終値時点は159円01銭

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