“大口献金者”G・クルーニーさん撤退要請の影響
日本でも大きなニュースになったのが、ハリウッドスター・ジョージ・クルーニーさんによる撤退要請だ。
10日、クルーニーさんはニューヨークタイムズに寄稿。その中で、6月に開いた資金集めパーティでもバイデン大統領はトランプ氏とのテレビ討論会の時のような様子だったと明らかにし、さらに、「2010年とはもちろん、2020年のバイデンとも違う」と、年齢による衰えがあるとの見方を強く示したのだ。
テレビ討論会で見せた精彩を欠くシーンはバイデン大統領が言うように「たまたま」だったのか、それとも「いつも通り」なのか、その真偽が問われる中で放たれた痛烈な一撃だった。
ハリウッドスターが撤退要請を表明したこと自体のインパクトも大きいが、より重要なのは、クルーニーさんがバイデン大統領の大口献金者であるということだ。6月の資金集めパーティでは、クルーニーさんは主催者の一人だった。このパーティーでは、実に3000万ドル=約48億円の資金が集まったという。しかし、クルーニーさんが撤退要請をした以上、今後の資金集めパーティーの開催にクルーニーさんが主催を務めてくれることは期待できない。
また、12日、ニューヨークタイムズは、他の大口献金者が「バイデン大統領が選挙戦を続けるなら9000万ドルを凍結する」と報道した。さらに、アメリカのテレビメディアNBCも、バイデン陣営は資金面で厳しくなり、トランプ氏に比べてテレビCMなどを積極的に流すことはできないのではないかという見方を伝えた。