(ブルームバーグ): 4日の債券相場は上昇幅をやや縮小。30年国債入札が無難な結果になり、投資家の需要は強くないとの見方が出ている。30年債利回りは上昇に転じる場面があった。朝方は年内利下げ観測の高まりで米国の長期金利が低下したことを受けて買いが先行していた。
岡三証券の長谷川直也チーフ債券ストラテジストは、30年債入札は「金利水準面で悪くなく、無難に終えた」と指摘。ただ、「応札倍率が低下するなど、今回の結果で債券相場の地合いが強くなる感じはしない。投資家需要がそれほど強くないため在庫を持ちづらいとみられ、相場は軟化していく可能性がある」と述べた。
入札結果によると、最低落札価格は100円10銭と、市場予想100円ちょうどを上回り、小さいと好調を示すテール(落札価格の最低と平均の差)は7銭と、前回の9銭から縮小した。投資家需要の強弱を反映する応札倍率は2.97倍と、前回の3.59倍から低下した。
日本債券:30年利付国債の過去の入札結果(表)

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