先日、史上最高値を更新した日経平均株価。「バブル超え」の原動力には、半導体関連株の高騰がありました。グラフを見ると日経平均と同じ形を描いているのが、アメリカの半導体大手「エヌビディア」の株価グラフです。今後の日本の株価にも影響を与えるエヌビディアの戦略とは。

エヌビディア 日本代表 大崎真孝氏
「〔Q.いまの(業績の)状態は予想した?〕全く予想していない。決算が良かったから浮かれてパーティー騒ぎというのは全く反対」

株式市場の熱狂をよそにこう語るのは、エヌビディア日本代表の大崎真孝氏。

エヌビディアが世界中から注目される理由。それはこちらの銀色の箱「GPU」と呼ばれる画像処理半導体が「生成AI」向けでシェア9割以上。まさに「一強状態」になっているためです。最大の武器は「計算スピード」です。

エヌビディア 日本代表 大崎真孝氏
「1秒間1兆回の計算をする、ものすごく膨大な並列計算をするシステム」

この能力がフルで活かされているのが、大量のデータ処理が必要な「ゲーム」です。もともとエヌビディアの半導体は、プレイステーション3やニンテンドースイッチなどゲーム機の「頭脳」として搭載されてきました。実際に見せてもらうと…

エヌビディア 日本代表 大崎真孝氏
「光であったり、反射、にじみ、物理的に正しく描画している。これはもの凄く難しい技術」

こうした映像を表現するのにGPUは欠かせません。「CPU」と呼ばれる半導体は一度に1つのことしかできませんでしたが、エヌビディアの開発した「GPU」は「頭脳」を数多く持っているため、同時並行で大量に処理できます。

今、GPUはチャットGPTなど「生成AI」の開発にも応用され、欠かせなくなっているのです。

生成AIブームが世界で広がる中、エヌビディア株は1年前の3倍以上に。日本の半導体関連株への期待も膨らみ、日経平均株価を大きく押し上げました。

エヌビディア 日本代表 大崎真孝氏
「AIが色々なところに使われる、それは止まらないと思う。(エヌビディアは)開発とか研究を支援する側。作りやすく、安全に使えるソリューションはエヌビディアからどんどん生み出していく」

生成AIの活用が始まる中、その行方は今後、日本経済に大きな影響を与えます。