アメリカ上院の共和党トップで現在82歳のマコネル院内総務が、11月に院内総務から退任すると表明しました。

共和党 マコネル院内総務
「人生の次の章に進むべき時を見極めるのは大切な能力です。ですから私は、大統領、そして同僚議員に今期が私の上院院内総務としての最後の期になると申し上げます」

共和党のマコネル上院議員は、今年11月に上院トップの院内総務から退任すると表明しました。

先週、自らが82歳の誕生日を迎えたことに触れ、「世代交代が必要だ」と話しました。

一方で、上院議員としては現在の任期が切れる2027年1月まで務めあげる考えも示しています。

マコネル氏は2007年からおよそ17年間、上院トップの院内総務を務めていて、史上最長となっていますが、去年、転倒して脳震とうを起こして入院したり、記者に話をしている途中に突然黙り込む場面がみられるなど健康状態への懸念が出ていました。

マコネル氏は、トランプ前大統領の在任時には、連邦最高裁の判事に保守派が多数を占めるよう協力しましたが、2021年の議会乱入事件をめぐってはトランプ氏を批判。

今年の大統領選に向けても、現時点ではトランプ氏の支持を表明しておらず、距離を置いています。

また現在、共和党内でトランプ氏に近い下院の保守強硬派が慎重姿勢をとっているアメリカによるウクライナ支援についても、継続が必要だとの立場をとっています。

アメリカメディアは、マコネル氏が退任すれば共和党の「トランプ党化」がさらに進むとの見方を示しています。

バイデン大統領
「彼との間には信頼があり、素晴らしい関係だった。戦いは絶えなかったが、彼は決して事実を曲げるようなことはしなかった」

超党派の政策でマコネル氏と協力してきたバイデン大統領は「退任すると聞いて、残念だ」と話しました。