人材難やハラスメントの問題に揺れる自衛隊。TBSでは今回、自衛官を目指す候補生たちを5か月にわたり取材しました。「スパルタ教育」のイメージがつきまとう自衛隊でも変化が起きているようです。

去年10月。神奈川県横須賀市の海上自衛隊で行われた入隊式。入隊した44人は採用試験を経たばかりの「自衛官候補生」と呼ばれる人たちで、5か月におよぶ訓練を重ね、正式な自衛官に任官されます。

最年少の18歳で入隊した小綿和斗さん。ハローワークの入り口で自衛官から声をかけられ、この道を目指すことにしました。

小綿和斗さん
「自分の意志を強く持って頑張っていきたい」

訓練期間の生活は、まさに分刻みのスケジュール。朝6時に起床し身支度を整えると、すぐさま全員が外に集合。即座に対応できるようにする自衛官の基本動作を体で覚えます。

ゆっくりスマホを触れるのは、就寝前のおよそ1時間ほどです。

小綿和斗さん
「(Q.友人や家族に連絡しているのか)両親にもそうですけど、やっぱ…彼女に」

18歳にとっては貴重な時間です。

この日、行われていたのは海上自衛隊伝統の訓練です。過酷なイメージがつきまとう自衛隊。教官からは厳しい指導が続くのかと思いきや…

教官 花堂秀平 3等海曹
「小綿いいね~、漕ぎ方」
「合ってきたぞ、合ってきたぞ」

随所に頑張りを後押しする声が。

教官
「楽しい?」
一同
「楽しいでーす」
教官
「その気持ちが大事。常に笑顔でね」

厳しさと楽しさを両立させ、やる気を引き出す。こうした指導方針が候補生の気持ちにも変化を生み出していました。

小綿和斗さん
「当初はホームシックがひどくて、とても帰りたい状態でしたが、コツコツやっていこうという気持ちのほうが強くなってきています」

横須賀教育隊 上野智子 分隊長
「(昔は)厳しくすることで、どうにか統制してたところはあるかと思いますが、どういう指導が一番向いているのか、言葉を選んだりしております」

自衛隊の教育方針も時代とともに変化しているようです。

迎えた旅立ちの日。

教官
「今まで口酸っぱく言われてきたことを軽く考えんなよ。しっかりと考えて今後、自分たちで切り拓いていけ、いいか」

苦楽をともにした仲間ともお別れです。

教官
「修業おめでとう」
小綿和斗さん
「ありがとうございます」
教官
「最初、ホームシックでえんえん泣いていたんですけど、肝が据わっていっちょ前になってきました」

厚木航空基地 第51航空隊 配属 小綿和斗さん
「(Q.自衛隊に入って良かったか)はい、良かったと思います」

いよいよ、自衛官としての任務が始まります。