被害者男性から、移籍金などとして月60万を4か月、あわせて240万円を支払うよう求められたことなどから、男は男性の殺害を決意。

自分の会社で働いていた共謀の男(27・懲役3年執行猶予5年の有罪判決)に計画をもちかけ、被害者を釣りに誘い出し、犯行に及びました。2022年8月31日深夜2時ごろ、釣り人のふりをしていた共謀の男が背後から被害者に殴りかかりましたが、抵抗を受けます。2人がもみ合う中、被告の男は共謀の男が落とした金属バットを拾って被害者を何度も殴り、海に突き落としました。

約10分後、近隣住民からの通報を受けた警察が海中で被害者男性を発見し、救助しました。

計画性の高さを指摘する検察側に対し、弁護側は執行猶予付きの判決を求めています。

弁護側の冒頭陳述によると、男は被害者男性の会社で働いているときに、「落とし前付けろ」「お前の大事なものを壊してやろうか」などと言われていました。ストレスから仕事を休みがちになると、「死ぬ前に言えよ、保険かけるから」と言われたこともあったといいます。

被告の男はストレスから多量の睡眠薬を飲んで自殺を図るなどしたといいます。その後、被害者男性から離れようと2021年12月に独立しましたが、被害者男性に呼び出され、広島県のカラオケ店で、販売員の移籍金を払うよう求められます。

2022年7月、被告の男は再び睡眠薬を飲んで自殺を図ったあと、男性から離れようと連絡を絶つようになりました。そんな中、男性から動物を殺す動画のリンクが送られてきたことから、男は「周りにも危害が及ぶかも知れない」と考えるようになり、「男性を殺さないと平穏な生活ができない」と殺害を決意したということです。