原田さんの退職を知り、別れを惜しむ卒業生が会いに来ることもしばしば。この日も・・・ 

卒業生・重岡達行さん
「中学校の思い出の1つがなくなってしまうの、名残惜しい。」

在校生たちもありがとうを伝えようと、購買部に足を運びます。

中学生
「常盤中のために掃除とかもしてくれていたので、とてもさみしいです」
「忘れ物をしたときに急に駆け込んで買って助けてもらったことがあります」
原田さん 
「テストの日に忘れ物したら困るからね、テストの日はコンパスがパラパラ売れる」
中学生
「シャーペンとかが好きで、いろんなシャーペンがのっているカタログとかを読ませてもらった時に、いろいろ見せてもらえてすごくいい思い出がある。同じボールペンでも文房具屋さんで買うより、心が温まる」

みんなのことを知っている。購買部のおばちゃんはみんなのお母さんでもあります。

最後の日、生徒全員が感謝の気持ちを表しました。

職員
「原田さん、ちょっと前へ」
そこには全校生徒が集まっていました。

生徒代表
「原田さんに今までの感謝の気持ちを込めて、校歌を歌います」


原田さん
「涙が出そうだけど、我慢していた。うれしいですよ、本当」

54年…開け続けた購買部のシャッターが下りました。ただ、おばちゃんの新たな人生の幕は、いま上がりました。