判決は拘禁刑1年6か月の”実刑判決”

そして24日に開かれた判決公判。男は初公判と同様、黒のスーツに黒のマスク姿で出廷しました。

嶋本有里子裁判官は、男が電光掲示板などで渋滞を知っていたにも関わらず、最も基本的な注意義務に違反して事故を起こした。時速85キロ程度でトラックと軽乗用車の車間距離が約300メートルであったことからすると、10秒以上前を見ていなかったことになり、過失は重大であると指摘。一方で、無免許や酒気帯び、携帯電話へのわき見など違反行為を伴うようなものではなく、特に悪質なものとまでは言えないとしました。

しかし何よりも、2人の尊い命が奪われたという結果は極めて重大で、2人はそれぞれ将来の夢に向けて努力していた。何の落ち度もないのに突如として大切な家族や友人を残し未来を奪われた無念は計り知れない。また、突然家族を失った遺族らの悲しみ、絶望感は察するにあまりあるとしました。

犯情の悪さや結果の重大性に照らせば実刑が相当として、裁判所は男に、拘禁刑1年6か月の実刑判決(求刑:拘禁刑2年6か月)を言い渡しました。