相場が激しく動いています。


東京商工リサーチ山口支店 佐々木規宏支店長
「(去年時点で)各経済アナリストとかそういう方々は2024年は円高に振れるっていうような見通しだったので、それがまだこの段階ではそのまま(円安に)進行しているっていうのは、ちょっともう予想を少し外れたところに来てるのかなっていう思いますし」

専門家も「予想外だった」という歴史的な円安。

山口県内への影響は?いつまで続くの?今気になる円安について聞きました。

歴史的な円安、そして円相場は1週間で7円を超える大幅な値動きとなっています。

円相場は先月29日、一時1ドル=160円を突破。政府日銀が2度為替介入した可能性も指摘されていますが、きょうは152円台まで円高が進んでいます。

今回の円安は、私たちの生活にどう影響してくるのでしょうか。


周南市の「手打うどんくうかい」。

今年で創業30周年を迎え、昼どきには店の前に行列ができる、人気店です。

止まらない円安で大きな打撃を受けています。

手打うどんくうかい 米田和則代表
「もう全部です。すべての材料がずっと値上げしてますんで。小麦粉なんかにしたら、今まで10万円くらいで仕入れたものが15万くらいなったりとか、だいたいそんな感じ。油も倍」

小麦粉に油、肉など、店で使うすべての材料費が1.5倍から2倍ほどに値上がりしているといいます。


コロナ禍前から徐々に値上がりしていましたが、円安によって値上げ幅が一気に広がったそうです。

これまでは仕入れ先を変えるなどの工夫をして、販売価格を据え置きにしていましたが、6月からは値上げに踏み切る予定です。

手打うどんくうかい 米田和則代表
「もう本当、お客さん毎日たくさん来られてね、本当ありがたいんですよ、だから(販売価格を)上げずにやろうとしとったんじゃけど、ちょっともう限界です。本当限界が来た」

卸売業者からは、「今後も値上げの可能性がある」と打診されているということで、終わりの見えない円安に不安を抱えています。

物価の高騰など、私たちの生活にも影響を与えている円安。主な原因は、日米の金利差です。

東京商工リサーチ山口支店の佐々木規宏支店長は、アメリカ側が金利を下げるなどの動きを見せない限り、この円安傾向は続く見通しだといいます。

県内の企業にとっては悪い影響ばかりではないようです。

東京商工リサーチ・山口支店 佐々木規宏支店長
「大手の製造業者っていうのがたくさん生産拠点を持っているというのが山口県の特徴ですので、輸出をしている大手メーカーさんにとっては、わりとまあ円安っていうのは海外への輸出の部分ではプラスに働くってことがあるんですけども」

円安によって輸出がしやすくなることで、製造業者などは経済的に潤うといいます。

また、山口市はことし、アメリカのニューヨークタイムズ紙で「行くべき52か所」に選ばれました。

佐々木さんは、円安で海外からの観光客が日本を訪れやすくなることで、県内のインバウンドも増えるのではと予想しています。


この円安が、コロナ禍で苦しんだ観光業にとっては、大きなチャンスとなりそうです。

メリットとデメリット両方の側面を持つ円安。

東京商工リサーチ・佐々木規宏支店長
「今までものの値段が下がってくるって流れがずっとあって、やっぱりその中で人件費が削減されていたりって当然あったわけですね。ものの値段が上がっていって、その中で今例えば賃上げとかって起こってますけども、そういうふうについてくれば当然所得も増えてきますし」

影響はしばらく続きそうですが、物価の高騰に私たちの所得が追いつく好循環を作れるかが1つのポイントとなりそうです。