業者からの見積書を書き換え、調書に虚偽の記載をしたなどとして、山口地方裁判所所属の女性事務官が懲戒免職となりました。

27日付けで懲戒免職となったのは、山口地方裁判所所属の30代の女性事務官です。

山口地方裁判所によりますと、女性事務官は2022年3月までの4年間、会計課の職員として契約事務を担当していました。

その間、10件の契約手続で、業者からの見積書を書き換える、調書に虚偽の記載を行うなどして、処理が期限内に行われているように見せたということです。

そのうち、7件については、支払いの遅延を生じさせました。

女性事務官は、「自分が担当する契約事務の遅れや支払い遅延に陥っていることを隠すために行った」と述べているということです。

広島高等裁判所の監査で、不自然な記録が見つかったことから発覚し、27日付けで、当時の上長の3人も戒告の懲戒処分となりました。

山口地方裁判所は、有印私文書偽造などの刑法に触れる行為として、警察に相談しています。

末永雅之山口地方裁判所長は、「裁判所職員としてあるまじき行為であり、不正を防止できなかったことは誠に遺憾。職員の服務規律の確保に一層努めたい」とコメントしています。