自宅で赤ちゃんに熱湯をかけたとされる母親(28)の判決公判がきょう山形地裁で開かれました。
裁判所は女に、懲役1年6か月・執行猶予3年、保護観察付きの有罪判決を言い渡しました。
■裁判を振り返る
先月26日の裁判から何があったのかを振り返ります。
検察の冒頭陳述などによると女は母と妹、子どもと暮らしていました。犯行時は子どものおむつを交換をしていて、子どもが大声で泣いていたり、足をばたつかせたりしたことなどから、イライラがピークに達したといいます。
そして娘のおしりに、飲んでいたお茶をかけたということです。娘はひどいやけどを負いました。
弁護側の被告人質問で女は、「大変申し訳ないことをしてしまった」などと反省の言葉を口にしました。
検察は、「90度の熱湯をかけるなどして犯行は悪質」「やけどの症状で、子どもは12歳から13歳ごろまで(治療に)病院に通わなければならないなど、被害結果は重大」などとして懲役1年6か月を求刑しました。
一方弁護側は、「真摯に反省の態度を示し、二度と過ちを犯さないことを誓っている」「家族も監督し、更生の可能性が高い」などとして執行猶予付きの判決を求めていました。
犯行について女は「自分でもびっくりしている」などと口にし、「イライラが原因」などとも話しました。
育児に悩む母親はきっと多いはずです。子どもは泣いてしか意思表示できず、また頼る相手も親しかいません。今回の裁判は、大切な子ども、そして親を守るために社会に何ができるかを問いかけています。