地震による被害を受けた富山市のさくらの名所・松川べり周辺の道路では復旧工事が始まりました。およそ300メートルに渡り道路が陥没するなど甚大な被害が出た背景には過去の地形が関係していました。

松澤記者:「富山市の桜の名所・松川べりです。地震の影響でこちらの道路は今も通行止めが続いています。そして復旧へ向けた工事が急ピッチ行われています」

松川べりの道路では地震から1か月以上が経った今も、レンガが隆起するなど地震の爪痕が残されていました。

元日の地震の影響でおよそ300メートルに渡り大きな亀裂が入ったうえ地盤が沈下。中には深さおよそ1メートルに渡り沈んでいる場所もありました。

地震直後から通行止めとなりしばらくは手つかずのままとなっていましたが…。

富山市では被害状況の調査などが終わり今週から本格的な復旧工事を開始しました。

富山市建設部道路整備課 高木勝人課長:「車道の方は早めに通せるような形で」
記者:「まず車道から?」
高木勝人 課長:「はい」
高木勝人 課長:「道路がデコボコになった関係で、側溝の水も流れなくなりましたので、まずは排水の(ための)側溝を並べる工事のために今、掘っているという状況になっています」

なぜ松川周辺の被害が大きかったのでしょうか…。

富山市建設部道路整備課 高木勝人 課長:「市役所、県庁は/当時の神通川の河川敷だったので、被害がひどかったのは埋め立てたところ」

実は県庁や市役所がある松川周辺には元々、神通川が流れていました。被害が大きかった道路も元々は川でおよそ90年前に埋めたてられた場所でした。

記者:「うすうすこういうことが起きるかなって?」

富山市建設部道路整備課 高木勝人課長:「全くそんなことは想定もしていなかったので。結果的にはその影響があったのかなと…やはり埋め立てたところは他の地盤とは違うのだねというのは、今回の地震を受けて思ってますね」

桜のシーズンには大勢の花見客で賑わう松川べり。今年も早ければ来月末にも桜のシーズンを迎えますがこの道路の復旧工事が終わるのは5月末の予定です。

さらに花見客が行きかう遊歩道の工事は依然、始まっておらず影響は避けられない見通しです。

富山市建設部道路整備課 高木勝人課長:「なるべく早く復旧したいということで、大急ぎで工事していきたいと思っています」

また富山市では大きな亀裂が入った市役所前の道路についても来週から工事に取りかかることにしています。