能登半島地震を受けて、海上保安庁が富山湾の海底の地形を調査したところ、富山市沖約4キロの斜面で大量の土砂が崩落していることがわかりました。その量は東京ドームの半分ほどにあたるとみられます。

海上保安庁は1月15日から17日にかけて、富山湾の地形の変化を確認するため測量船で調査を実施。その結果、富山市沖約4キロの海底、水深260から330メートルの地点で、長さ約500メートル、幅80メートルほどにわたって、50万立方メートルほどの土砂が崩れていることを確認しました。
これは、東京ドームの半分ほどに相当します。この土砂崩落によって、この部分の水深が最大で40メートルほど深くなったということです。

海保は現在のところ「能登半島地震との関連は不明」としていますが、この崩落が富山湾の津波を発生させた可能性があるとしたうえで、担当者は「海洋生物が土砂に埋まった可能性」も指摘しています。
富山湾ではベニズワイガニ漁のカニ籠(かご)がカニごと土砂に埋まって漁ができない被害が出ていて、関係があるかもしれません。
地震発生の3分後には、富山市で40センチの津波が確認されていて、気象庁は海岸に近い位置に、津波の原因がある可能性を指摘しています。