19歳の男子大学生が亡くなった死亡ひき逃げ事件、その裁判が12月19日から始まります。ある日突然、息子の命を奪われた家族。父親が初めてテレビカメラのインタビューに応じ、事件からまもなく4か月を迎える今の胸中を語りました。傍聴席ではなく“法廷に立つこと”を決めた理由とは…

山田翔向さん、19歳。2023年8月に突然この世を去りました。

山田翔向さんの父・倫さん(51)
「彼がほかの若者のようにどういう生き方だったりとか、社会に出てどういう生き方をするのか、本当は見たかったですね」

事件からまもなく4か月。19歳の若さで息子を失った父・倫さんが胸の内を明かしました。

事件は2023年8月、翔向さんの帰省中に起きました。

8月17日午後11時すぎ、翔向さんは外出先から富山市婦中町響の杜にある実家に帰る途中、車にはねられ病院に運ばれましたが、まもなく息を引き取りました。19歳という若さでした。

山田翔向さんの父・倫さん
「息子の死は当然理解はしているけど、今になって改めて亡くなったことに対して、向き合いなおさせられている。今だったら仮に彼が家にある日“ただいま”って帰ってきても違和感なく受け入れられる」

当時、翔向さんは大学2年生。実家を離れ、金沢市の大学で主に外国語を学んでいました。父の倫さんによると、将来の夢は“語学を使った職に就くこと”だったといいます。事件後、現場にはたくさんの翔向さんの友人たちが訪れていました。

山田翔向さんの同級生
「本当に悔しいです」「彼と遊ぶ約束もしていたけど、こうやって果たせない形で終わっちゃったので」

翔向さんの2つ年上の姉もー

山田翔向さんの姉
「姉弟仲良かったので、1人の友達みたいな感じでもあったので寂しいですね」

悲劇の現場には事件から4か月を迎えようとしている今でも、花が途切れることなく手向けられています。

翔向さんの死因は車にひかれたことによる外傷性ショックと窒息。警察は死亡ひき逃げ事件と断定し、逃げた車の行方を追っていました。

事件が動いたのは、翔向さんの死から10日後でした。