若手画家が続々 新しい作風も・・・

水墨画を中心に日本画を展示している県水墨美術館。

日本画は千数百年の歴史がありますが、明確に「日本画」としての表現様式が確立したのは明治時代に入ってからだといいます。

実は最近、新たな作風が富山でも生まれているといいます。

富山市の日本画家、財目尚弥さん、24歳。祖母も日本画家で幼少期から日本画に触れてきました。

日本画家 財目尚弥さん:「保育園くらいのときから、ずっと目の前に、家の中に、ばあちゃんの画材があったので」

財目さんは伝統的な墨とともにデザインの作画に使われるアルコールインクの「コピック」を使って描きます。

日本画家 財目尚弥さん:「基本的にはペンで描いているんですけれど、あえて紙は和紙を使ったりとか、基本的に濃淡、モノクロで描くことが多いので、墨とか日本画の画材を使うようにはしています」

特徴は、小さな丸を無数に重ねて絵を描いていること。

日本画家 財目尚弥さん:「人と違うものを描きたいなと思って、それから一回アイデアで、ふと思ったのが、丸で描いてみたらどうなんだろうと」

今にも額から飛び出してきそうなほどリアルなカエル。

動きのある毛並みが繊細に表現された躍動感ある犬。

気が遠くなるほど細かな作業を繰り返して半年ほどかけて制作するといいます。普段は仕事をしているため帰宅後や休日に作品をつくっているそうです。

日本画家 財目尚弥さん:「モノクロの強さというか、濃淡で色彩が・・・色がないのに色があるように見えたりとか、そういう表現はしたいなと思っています」

時代とともに変わりつつある日本画の世界。

その一方、いにしえの時代から使われてきた 日本伝統の画材が日本画の魅力を引き立てていました。