8月15日、終戦から78年です。富山市では戦没者を追悼する式典が行われ、戦争の犠牲となった3万765人を悼みました。

ことしで61回目となる県の戦没者追悼式。この日は台風7号の接近に伴い、新田知事や遺族の会の代表ら5人のみで行われました。

式では新田知事が「悲惨な戦争の記憶を風化させず、悲劇を二度と繰り返さないよう平和の尊さを次の世代へ語り継いでいく」と挨拶したあと、正午にあわせて戦没者に黙とうを捧げました。

富山県内の戦没者は、軍人や空襲による犠牲者などあわせて3万765人にのぼります。県遺族の会の会長田林修一さんは、ことし88歳。10歳のときに当時35歳の父親を戦争で失いました。

富山県遺族の会 田林修一会長:「赤紙、召集令状持ってこられた。そのときに家族はみんながっかりしていたのを子どもながら見ていて、とうとうきたかと…。絶対に戦争はしてはいけないと。『若い世代に語り継いでいかんなん』ということだけは絶えず思います」

現在、県内の遺族の会はことし785世帯(去年は6270世帯、おととしは6648世帯)。高齢化が進み、戦争を知る世代が年々少なくなる中ですが、遺族は悲惨な戦争体験と記憶を継承していく必要性を訴えています。