富山県で認知症の高齢者が用水路で亡くなる現実
富山県警が発表する遺体発見や行方不明の報道簿。

行方不明になった高齢者の遺体が発見されたという発表も相次いでいます。県内に張り巡らされた用水路に落ちて亡くなってしまうのです。
先月28日には、南砺市で75歳の女性が用水路で、遺体で見つかりました。女性の自宅を訪ねると、発見されたときの衣服が干されていました。

亡くなった75歳女性の夫「この4枚(用水路に)落ちたときの。シャツ着とったが。洗って乾かしてと思って朝洗っておいた。いなくなったんやぜ。黙って出て行った状態。いつものことやからそんなに気にせんし。そしたらなかなか戻ってこないものやから…。その時にどこ行くがって止めるべきやったのか」
妻は自宅から“消えた”1時間後、300メートルほど離れた用水路で、遺体で見つかりました。
亡くなった75歳女性の夫「何も出る言葉もないちゃね。考えてみたら危ないなと思って道の真ん中歩けば車くるし用水路のふち歩けば滑るしね」

今月15日、富山県警の発表で去年、「用水路」に転落し亡くなった人が16人だったことがわかりました。断トツで全国ワースト1位の人数です。その多くが認知症の高齢者とみられています。これはあくまでも分類上の「用水路」に限定された数字です。このほか用水路から川や海に流れ着いた遺体もあるのです。

今月6日、用水路そばをふらふらと歩く88歳の男性がいました。