チューリップテレビは認知症の高齢者の行方不明問題について、今年1月から「消える高齢者」と題して、調査報道を続けてきました。様々な行方不明事案、いまも認知症の高齢者と暮らす家族、命を落とした高齢者の家族を取材し、高齢者施設や警察、自治体などあわせて30人以上に話を聞きました。中でも今年3月、施設に預けられていた認知症の高齢者が行方不明になり、5日後に遺体で発見されたケースを取材すると、認知症の高齢者の行方不明をめぐる課題が見えてきました。
記者:「また高齢者の行方不明だ」

警察から毎日のように送られてくる「高齢者の行方不明」に関する報道機関広報連絡簿。
調べると2022年の1年間だけで60件の広報連絡がありました。人知れず、高齢者が消えていたのです。

広報連絡簿に記載されている情報を頼りに聞き込み取材を行い、行方不明になった人の家を訪ねて回りました。

認知症の夫の徘徊に悩む妻は、対策の打ちようがない現実に途方にくれていました。
