検察側からの被告人質問

検察側:「被害女性の上半身の服をどのように脱がしたか覚えていますか?」
被告の男性:「一審で話したほど鮮明に覚えていない。当時、弁護士から記憶を保持するカウンセリングを受けていたがいまは受けていないから当時ほど覚えていない。だから当時(一審)の話した通りじゃないのか」
検察側:「その際被害女性は嫌がっていたか?」
被告の男性:「いいえ」
検察側:「被害女性の上半身の服を脱がせたか?」
被告の男性:「脱がせた記憶はあります」
検察側:「どのように?」
被告の男性:「記憶が鮮明ではないが、女性がバンザイするような形で」
検察側:「被害女性は協力的だったか?」
被告の男性:「手をあげたりとかは能動的だったと思う」
検察側:「被害女性の反応は?」
被告の男性:「いま思い出せないが、嫌がったりしている様子はなかった。『あ』とか『ん』の吐息があったことは覚えている」
検察側:「その際、あなたはパンツを脱いで全裸に?」
被告の男性:「そうです」
検察側:「どのタイミングで全裸に?」
被告の男性:「鮮明に覚えていない」
検察側「覚えていない?」
被告の男性:「さっきも言った通り、いまはカウンセリングを受けていないから鮮明に覚えていない。うそをついておらず、一審で述べた通りで、記憶が鮮明にあった一審の内容と同じ」
検察側:「行為が終わったあと、あなたがシャワーを浴び、その後被害女性から『どうして』と言われたことは?」
被告の男性:「覚えていない」
検察側:「そのときの被害女性の顔は?」
被告の男性:「そこまで鮮明に覚えていない」
検察側:「『どうして』という言葉はどういう意味だと解釈した?」
被告の男性:「細かいことをいろいろ聞かれてもわからない、そういう質問をしたいなら一審のときにしてほしかった」
検察側:「『どうして』の意味は?」
被告の男性:「いまはわからない」
検察側:「『避妊具をつけないのはどうして』と思わなかった?」
被告の男性:「わからない」
検察側:「『隣の部屋に泊まっていた知人に声が聞こえるかもわからないのにどうして』と解釈したことは?」
被告の男性:「覚えていないからわからない」
検察側:「被害女性は驚いていた」
被告の男性:「はい、そうですね」
検察側:「あなたは被害女性が驚いたと思ったときに何か被害女性に尋ねたか?」
被告の男性:「覚えていない」
検察側:「たずねたかもしれないしたずねていないかもしれない」
被告の男性:「はい、覚えていない」
検察側:「最終的に性行為をやめるまでに会話はなかったか?」
被告の男性:「声かけはしていたと思うが具体的にどういうセリフかは…」
検察側:「会話があったかははっきりしない?」
被告の男性:「いまの時点では記憶が」
検察側:「記憶を保持するカウンセリングって?」
被告の男性:「逮捕されたときに何が起きたか、事件の内容をそのときに定期的に記憶を弁護士に話していた、記憶が変遷しないように」
検察側:「いまの記憶では被害女性の上と下どっちを先に脱がせたか?」
被告の男性:「どっちが先かは覚えていないが、どっちも脱がせたのは覚えている」
検察側:「被害女性はどのような服を?」
被告の男性:「鮮明に覚えていない」
検察側:「脱がせやすいように何かしたか?」
被告の男性:「ボタンやホックなどをもしかしたら外したのかもしれないが覚えていないはっきり」

続いて裁判官が質問します。