裁判官、裁判長の被告人質問

裁判官:「性的行為をした中であなたがしたことに被害女性が嫌な思いをしていないと思う根拠は?」
被告の男性:「抵抗がなかったことはもちろん、ぼくの行為を止めるような仕草や表情、声掛けはなかったし、服を脱がせる時も、簡単に服は脱げないが、被害女性が少し腰を浮かせてくれたことを記憶している。僕の行為に協力するようなところがあった」

裁判長からも質問がありました。

裁判長:「一審で言ったことに間違いはないか?」
被告の男性:「ない」
裁判長:「わいせつな行為をすることに被害女性の同意はあったことはいまも間違いないか?」
被告の男性:「はい」

最後に、被害女性の意見陳述書が代理人弁護士によって読み上げられました。

被害女性の意見陳述書:「現状、比較的に落ち着いて生活ができているが、事件のことを思い返すといたたまれない気持ちになる。被告が普通の生活を送っているなら許されない。事実と異なることを私が話しても私に利益はない。被害にあってない人には私の気持ちはわかってもらえない。今でも不安な気持ちがこみ上げる。私の思いを少しでも分かってほしい」

裁判には、一審の無罪判決に抗議するために発足した市民団体「性暴力のない社会」をめざす会の小林涼子代表らも傍聴に訪れました。