■ネパールには「世界一危険な空港」も ポカラでも去年事故が…
2008年、旅客機が着陸に失敗して18人が死亡したほか、2017年にも乗員2人死亡。2019年には、離陸中に事故がおき、旅客機と待機中のヘリコプターが衝突して3人が死亡しました。この空港は標高2845メートルで山に囲まれ風の影響を受けるうえ、滑走路が短く切り立った断崖の上にあり、離陸も着陸も極めて難しい空港として知られています。
一方、ポカラ国際空港はカトマンズの西およそ200キロの盆地にありますが、去年5月、ポカラを離陸した民間航空会社・タラ空港の旅客機が墜落し、乗客乗員22人が死亡した事故が起きました。山岳地帯であるだけに気流が不安定になることがあるのです。
今回、事故を起こしたイエティ航空は、どんな飛行機だったのでしょうか?
富山県立山カルデラ砂防博物館
飯田肇学芸課長:
「正確に記憶は無いですが、(座席は)20列以上はあったような気がするんですけど。
今度落ちたのは正確な情報がわからないんですけれども、たしか、大きめなプロペラ機、前に乗ったことのあるプロペラ機だと思います。」
ポカラは昔から人気のリゾート地として知られていますが、カトマンズとは飛行機で行くのが一般的だといいます。
飯田学芸課長:
「車で行く方法もあるんですけど、車で行くと、数時間以上かかってしまって、道もモンスーン中なんかはよく崩れたりして、陸路だと色々大変なことも多いんです。空路だと30分くらいで着いてしまうもので、空路を利用する方が多いんじゃないかと思いますね」
事故直前、乗客のインド人男性が機内でフェイスブックによるライブ配信していたことから、事故の瞬間が“生中継”されるという前代未聞の事態もあった今回の事故。
乗客乗員72人のうち少なくとも68人が死亡、乗客のうち一番多かったのがネパールの隣国のインド人5人でした。次いでロシア人4人、韓国人2人、アイルランド人、オーストラリア人、フランス人、アルゼンチン人が各1人の7カ国15人の外国人が乗っていました。
富山県立山カルデラ砂防博物館
飯田肇学芸課長:
「ポカラはネパールでもリゾート地というか、景色のいい観光地にもなっていますし、8千メートル峰のアンナプルナの登山口に当たるところですし、景色もいいので観光客の方は非常に多いと思いますね。一日に何便も出ているような飛行機だと思います。現地の人も荷物を運ぶなどで利用していますが、カトマンズとリゾート地を結ぶということで観光客の利用は大変多かったんじゃないかなと思います。トレッキングのハイシーズンは外国人の方が多いようなときもあります」
今は冬季ですが、春と秋のトレッキングのシーズンともなれば多くの観光客が乗っていたはずだといいます。
飯田学芸課長:
「ヒマラヤも広いのでいろんな山域があるんですけど、ポカラからヒマラヤに入っていくトレッキングルートというのはいくつもありますので。それからポカラ自体が平野からヒマラヤ山脈を間近に眺められる景観のいいところなので、ポカラ自体を目指していく方、ポカラからトレッキングに出る方とか、いろんな種類の観光の方が行き来しているそういう場所だと思います」