残業239時間超…亡くなる前々日から頭痛訴えるも
「夫は働きづめだった」と中江さんは振り返ります。
中江奈津子さん
「ラオスに滞在していた期間に限らず、早朝に家を出て、帰りは深夜。休日は日曜日1日だけでした。昼間は現場を回り、夜は事務所で事務作業です。海外の赴任先はどこも非常に暑い国で現場を管理するため、体への負担も大きかったです。常に2人分の仕事をしていました。国内でも海外でも、通常では考えられないような働き方を20年以上続けていました」
勤務先は山深い場所にあり、首都ビエンチャンまでは車で約4時間。医師は常駐しておらず、医療体制は十分とは言えない環境でした。中江さんの夫は、亡くなる前日と前々日、常駐の看護師に「頭が痛い」と訴えていたものの、病院を受診することはなかったといいます。
中江さんの夫の時間外労働時間(遺族側による)
2018年2月 169時間30分
2018年3月 239時間15分
2018年4月 202時間30分
2018年5月 187時間45分
ラオスでの時間外労働は月100時間を大きく上回っていたことから、翌年、労災認定されました。
中江奈津子さん
「亡くなって10か月後に労災認定されました。労災が認められず何年も裁判をしている過労死遺族の方もいらっしゃるので、10か月は早い方ではないでしょうか」
「会社が申請に協力的だったこと、正式な労働時間の記録があったこと、ラオスでわからなかった死因が帰国後に検査で判明したことなどが、主な理由です。しかし、会社が情報を提供しない、労働時間を管理していなかった、海外で亡くなると死因が調べられないなどといった状況に陥る遺族もいます」











