習性の変化…背景に“学習能力の高さ”

恐るべき能力を持つクマ。しかし白石学芸員は今、最も懸念すべきは、そのクマの「習性」自体が大きく変化し、「異常が常態化」していると警鐘を鳴らします。

白石学芸員
「異常が常態化している。最近では、人と近くで生活し、追い払おうとしても遠くまで逃げていかない。かつてなかったような生態が一般化してきている。そういったところが異常」

人を恐れず、人里に「慣れて」しまうクマ。こうした習性の変化の背景には、非常に高い「学習能力」があります。

2年前に新潟県で撮影された映像。クマが夢中でミズバショウを食べています。

ことしの映像でも同じ時期に、ほぼ同じ場所で、同じ餌を食べている様子が記録されていました。

新潟大学 箕口秀夫教授
「毎年必ず、大体ほぼ同じような時に熊がやってきて、要はクマっていうのはいつどこに行けばどんな餌があるのかということをちゃんと学習をしていて」

指摘するのは新潟県内に20台以上のカメラを設置し、15年以上野生動物と自然の関係性を調べている新潟大学の箕口秀夫教授です。