富山県は来年度に予定していた「県リハビリテーション病院・子ども支援センター」の病床削減の方針を撤回することを決めました。新田知事が5日の記者会見で明らかにしたものです。医療的ケアが必要な子どもたちへのニーズを調べ、協議会を設置、改めて支援体制を検討していく考えです。

富山県 新田八朗知事
「先日のご要望も踏まえて再検討した結果、来年度の病床移行は取りやめ、現行の病床数のままとすることにします」

新田知事は5日の定例会見で、医療的ケア児への支援体制を検討する考えを示しました。

医療的ケア児や重症心身障害児などの長期・短期入所を受け入れているのが、富山県リハビリテーション病院、子ども支援センター「こども棟」です。

富山県はこれまで、長期入所者の減少や厳しい経営状況を理由に、現在の52床を半分以下の24床に削減する方針を示していました。

しかし、10月23日、医療的ケア児を育てる母親や県小児科医会の医師などが「子どもを一時的に預けられる数少ない受け入れ先である」として削減方針の見直しを求める申し入れを行いました。