10月18日に開幕する全国高校ラグビー大会の富山県予選の出場校を紹介するシリーズ。今回は7年ぶりの花園出場を目指す魚津工業です。

平均体重85キロ、重量級のフォワード陣と、バックスの走り、そして一瞬で相手を抜き去る俊足のバックス陣─。

2つの強みを武器としているのがことしの魚津工業です。

魚津工業ラグビー部 瀧川隆一監督
「フォワードとバックスが絡み合った時がトライを取れる、うちの形ができるのでちょっと殻を破って行ければ、力持ってるんで、必ずいい結果が出るという風に思ってます」

魚津工業は去年の花園予選、優勝候補の富山第一と対戦。50対0で完敗し、決勝進出はなりませんでした。

それからはタックルやコンタクトといった基礎練習を徹底。週6日、3時間以上の厳しい練習を続け、当たり負けしない身体づくりや体力の向上にも取り組んできました。

そんなチームを支えるのが美谷尋斗コーチです。美谷コーチは魚津工業OBで、2018年の花園出場メンバーの一人です。熱血指導で勝利を後押ししています。

魚津工業OB​ 美谷尋斗コーチ
「後ろに蹴るんだぞ。蹴って振りかぶらなくてもいいから。ここから後ろに蹴ればいいから。ボールが来たら。振りかぶった分その勢いが前に行くから。前に力が行く。そうならないようにしっかり(スクラムを)組んで」

チームを引っ張るのはキャプテンの渡辺凌牙選手。中学時代に陸上部で培った足の速さが強みで小柄ながら強力なタックルも放ち、バックスにおける攻守の要です。

渡辺凌牙選手
「周りより走るのが得意な方でボールを持ってパスをするっていうよりかはまずはボールキャリーをすることで、チームに貢献しようという1年生からそういう思いで」

一方、フォワードの中心はブラジル国籍のファビアン・ジャスティン・ロイ選手です。身長182センチ、体重92キロ。3年間で体重を10キロ以上増やし、身体づくりに力を入れてきました。

試合では仲間と息を合わせた力強いスクラムやラインアウトでチームを前へと押し上げます。

ファビアン・ジャスティン・ロイ選手
「相手に勝つ気持ちを誰にも負けないようにして、全力で、始めから最後までぶっ放していきたいと思います」

部員数はわずか18人ですが、その分チームワークに優れた魚津工業。今週末に迫った花園予選、初戦の相手は県内5校からなる合同チームです。

渡辺凌牙選手
「花園予選の1回1回勝ち切ってしっかり花園一勝向けて頑張っていきます」