富山県内でクマの出没が相次ぐ中、砺波市では9月から導入された「緊急銃猟」の実施を想定した訓練が行われました。

体育館に侵入した成獣のクマ。

6日の訓練は、砺波市の県西部体育センターの倉庫に、クマが立てこもった想定で行われました。

先月の法改正にともない、市街地にクマが出没した場合、 市町村の判断で、ハンターに発砲許可を出すことができる「緊急銃猟」が導入されました。

訓練は、この法改正を受けて実施されたものです。

6日は市町村の職員や猟友会など132人が参加。

倉庫の中は銃弾の跳ね返りがない状況かどうかや、周辺住民への周知の仕方など、安全確保のための連携を確認しました。

砺波市農業振興課 小西啓介課長「県内でも黒部市で先日平野部でクマが出没しているということで緊張感をもって対応させていただきました」「市町村単独でもこのような研修を実施して万が一に備えていきたい」

県によりますと、県内のことし1月からのツキノワグマの出没件数は311件にのぼり、9月だけでは74件と、過去20年の平均を上回っています。

県自然保護課 朝山弘康課長「9月下旬から非常にクマの出没が多いので、緊急銃猟によるケースというのが想定される可能性が高いなと思っております。県としては引き続き関係機関連携をしながらクマによる人身被害の防止に向けて全力で取り組んでまいりたい」