サイバー攻撃で発生した飲料大手アサヒグループのシステム障害。3日時点で復旧のめどは立っておらず、ビールなどの出荷に深刻な影響が出ています。富山市の酒店では樽ビールの入荷量が減り、在庫は通常の3分の1に。流通の先行きを不安視する声が上がっています。

毛田千代丸キャスター「一杯目はこれ、という方も多い生ビール。今、供給に不安が広がっています」

富山市にあるみずの酒店です。毎日、市内の飲食店などに樽ビールや瓶ビールを配達しています。

しかし、先月末からアサヒのビールや飲料の入荷が滞り、樽ビールの在庫は通常の3分の1に減っています。

みずの酒店 水野武代表
「今アサヒの樽が入ってこない状態になっていまして非常に困っています。今ある在庫でやらなきゃいけないんですけど問屋さんの方に(入荷の)見込みを聞いてもメーカーから何も返答がないという状況で」

原因は先月29日に発生したサイバー攻撃によるシステム障害です。

アサヒグループホールディングスは現在、手作業で注文を受け付けていますが、発生から4日経っても、システム復旧のめどは立っていません。

みずの酒店では3日、アサヒの樽ビールが入荷されましたが─。

みずの酒店 水野武代表「10リッターの樽。スーパードライの10リッターが10本だけ入ってきます」

毛田キャスター「いつもどれぐらいですか」

みずの酒店 水野武代表「いつもね。20本ぐらい。半分ですね」

入荷できた樽ビールは発注した分よりも少ない10本にとどまりました。

出荷停止が長引けば、配達先の飲食店に
ほかのメーカーのビールでお願いすることを検討していると言います。

みずの酒店 水野武代表
「アサヒビールという看板でやっておられる居酒屋さんに対しても今緊急事態なんでほかのメーカーの樽を代用させていただこうかなと」

また、出荷停止はビールだけにとどまらないため今後の先行きを懸念しています。

みずの酒店 水野武代表
「アサヒビールから出ている焼酎とかワインとかウイスキーとか。すべての物が(出荷停止の)対象なんで。この先本当にどうなるのかなと心配です」