自分事として考えてもらうために

彼らが活動するのは、主に学校が休みの日。次の世代へとつなぐ継承者として、体験者を訪ねて聞き取りを重ねました。

2024年7月。輪音は高岡市の「オタヤこども食堂」で戦時下の食事を再現したメニューを提供しました。

薬師子龍さん
「自分事として捉えてもらいながらも、トラウマを植え付けないという工夫をするために食事を用いた」

戦争体験者が書いた資料などを参考に、豆をいれてかさ増ししたご飯やサツマイモのツルのきんぴらなど5品を用意。訪れた親子に味わってもらいました。

子どもたち
「ちょっと少ないと思う」「今はこんなに食べられてうれしい」

戦後80年のことし。輪音は、より多くの幅広い世代に戦争や平和について考えてほしいと動きました。
5月には、小学生から空襲体験者が車座で「戦争とはどんなものなのか」「どうしたら戦争が無くなるか」など意見を出し合いました。

語り継ぐ会 柴田さん
「いかに苦労したのか、被害を受けたのかということをもっと本当は教育の中で教えなければならないが難しい」
参加した高校生
「戦争を体験したことがないから、話を聞いても頭で想像することしかできないのが悔しい」

参加した高校生
「日本も今は平和かもしれないけれど、過去の戦争の経験を忘れてしまったり関心を持ち続けなかったら平和って保たれるものではないんじゃないかな」

薬師さんが願う平和の輪が少しずつ広がり始めていました。