青森県、秋田県、岩手県では、20日夜遅くから21日未明にかけて、線状降水帯が発生して大雨災害発生の危険度が急激に高まる可能性があります。東北北部では、21日昼前にかけて、土砂災害や低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に厳重に警戒してください。
[気象概況]
気象庁によりますと、前線が東北北部に停滞し、前線に向かって暖かく湿った空気が流れ込んでいます。このため、東北北部では、24時間降水量が8月の平年の1か月の降水量を超える記録的な大雨となっている所があり、大雨災害の危険度が高まっている所があります。前線は21日にかけて東北地方をゆっくり南下し、東北地方では大気の非常に不安定な状況が続くでしょう。
このため、東北北部では、雷を伴って非常に激しい雨が降り、大雨となる所がある見込みです。
[雨の実況]
東北北部では、24時間降水量が200ミリを超え、観測史上1位の値となった所があります。
20日15時現在の24時間降水量(アメダスによる速報値)
青森県
十和田市休屋 241.5ミリ
秋田県
仙北市桧木内 253.0ミリ
仙北市田沢湖高原 221.5ミリ
仙北市鎧畑 213.0ミリ
なお、十和田市休屋では、24時間降水量の観測史上1位の値を更新しています。
[雨の予想]
20日から21日にかけて予想される1時間降水量は多い所で、
東北北部 60ミリ
東北南部 40ミリ
20日18時から21日18時までに予想される24時間降水量は多い所で、
東北北部 180ミリ
東北南部 100ミリ
線状降水帯が発生した場合は、局地的にさらに雨量が増えるおそれがあります。
線状降水帯が発生して大雨災害発生の危険度が急激に高まる可能性のある地域と期間は
青森県、秋田県、岩手県 20日夜遅くから21日未明にかけて
です。
[防災事項]
これまでに降った雨で地盤の緩んでいる所や氾濫している河川があるため、少しの雨でも大雨災害の危険度が高まるおそれがあります。東北北部では、21日昼前にかけて、大雨による土砂災害、低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に厳重に警戒してください。また、東北地方では、21日昼前にかけて、竜巻などの激しい突風や落雷、ひょうによる農作物や農業施設等への被害に注意してください。発達した積乱雲の近づく兆しがある場合には、頑丈な建物内に移動するなど、安全確保に努めてください。