富山県の港で今月11日、猛毒を持つ特定外来生物「ヒアリ」が1000匹の規模で確認された問題で、防除の結果2週間後の調査では15匹となり、当初の範囲以外では確認されなかったことがわかりました。
富山県によりますと、7月11日に環境省の調査で国際物流ターミナルのコンテナヤード上で1000個体以上のヒアリが発見されました。専門家による調査の結果、14日に正式にヒアリと断定されています。
猛毒を持つヒアリは刺されると激しい痛みを引き起こし、体質によっては強いアレルギー反応を起こすおそれがあります。外来生物法に基づく「要緊急対処特定外来生物」に指定されており、迅速な対応が求められています。

環境省を中心とした調査団は、7月18日に1回目の追跡調査を実施しました。この時点では最初の発見場所と同じコンテナヤードでヒアリが確認されましたが、生息範囲の拡大は見られませんでした。
続いて7月28日に行われた2回目の調査では、当初の確認範囲内の3カ所で合計15個体のヒアリが見つかりました。しかし、それ以外の範囲ではヒアリは確認されませんでした。
県は発見場所の周辺約4,557平方メートルに引き続き殺虫餌を設置するなど、防除対策を進めています。
環境省が中心となって8月8日に3回目の調査を予定しており、ヒアリの生息が確認されなくなってから1か月間は調査を継続する方針です。
発見された場所は保安上の理由から一般の人は立ち入れない区域ですが、県は港湾関係者に対してコンテナのチェックや駆除の徹底を呼びかけています。
県は「見慣れないアリを見つけた場合は、刺激せずに環境省のヒアリ相談ダイヤルに連絡してほしい」と注意を促しています。
