上場廃止となる見通しのジェネリック医薬品大手、日医工の株価が前日に続き2日連続のストップ安となりました。そうしたなか日医工は2回目となる債権者会議を開いて具体的な事業再生計画案を説明しました。


記者:
「日医工の株に売り注文が殺到し、きょう2日連続のストップ安となりました」

来年3月から4月に上場廃止となる見通しを発表した日医工。株価に大きな影響が出ています。



頭川証券富山支店 曽根達博 支店長:
「きょうも売り物が殺到しておりまして、ストップ安。値幅制限いっぱいの220円の売り気配で。9時25分ですね。(記者:わずか25分で?)そうですね」



日医工の株価は16日午前9時に市場が開いてからわずか25分間で80円値を下げ220円に。2日連続で取引に制限のかかるストップ安となりました。

この証券会社では17日はさらに値動きが活発になるとみています。

頭川証券富山支店 曽根達博 支店長:
「値幅制限が2日連続でストップ安になると、翌日4倍まで広がりますんで、ですからマネーゲーム、(明日は)乱高下すると思います。ですから理論的には1円まで下がるような…」


日医工は上場廃止の見通しとともに個々の株主の同意を得ることなく1株36円で強制的に株を買い取る手続きスクイーズアウト(締め出し)を行う意向を発表。



それを受け売り注文が殺到し15日と16日は値下がりの幅が80円に制限されていましたが、17日は値下がり幅の制限が最大320円に設定されるということで株価の乱高下が予想されています。



頭川証券富山支店 曽根達博 支店長:
「50円で買って、55円で売れば(儲けが)1割ですからそういうような感覚になってくると思いますね。その代わり株数を多く買うとかそういうところだと思いますけども…」「(スクイーズアウトで)36円という値段が出ておりますので、果てしなくそれに近いような値段になっていくと思います」



2010年12月に東証一部に上場した日医工。2015年8月には上場以来最高値となる1株4720円を記録しましたが、16日の株価はピーク時のおよそ21分の1の220円まで下落しています。



こうしたなか事業再生ADRでの経営再建を進めている日医工は16日、2回目となる債権者会議を開いたと発表しました。会議では債権者であるすべての金融機関に対し支援企業である国内の投資ファンドらとともに作成した事業再生計画案を説明したということです。



事業再生ADRの成立にはすべての債権者の合意が必要となり、日医工は来月下旬以降に3回目の債権者会議を開き事業再生計画案の決議をとりたいとしています。