切削工具などを製造する富山市の「岡村製作所」が事業を停止し、自己破産の準備に入っていることが帝国データバンクの調べでわかりました。負債額は約8000万円とみられています。
「岡村製作所」は1946年に創業、1961年に法人改組した会社です。富山県内を主な営業エリアとして、ベアリングメーカーや機械メーカー向けに切削工具などを製造していました。
2005年7月期には年間売上高約6500万円を計上するなどの業績を上げていました。
しかし、中国と欧州の景気減速の影響を受け、売上高の約6割を占めるベアリング関連の受注が大きく低下。2024年7月期の売上高は約2000万円にまで落ち込みました。
原材料費や人件費の上昇分を製品価格に転嫁できなかったことから、営業段階で赤字が続いていたとみられます。
売上低迷が続く中、運転資金を借入金に頼る状況が続き、最近では借入総額が年間売上高を超える水準に膨らんでいました。
資金繰りが行き詰まり、事業継続を断念した同社は現在、弁護士に事後処理を一任し、自己破産申請の準備を進めています。
