富山市の住宅街で住宅一棟が全焼したとみられる火事がありました。火元はクーラー付近で、エアコン本体やコードの接続部分から発火するエアコン火災とみられています。夏本番を前に、エアコン火災を防ぐための注意点をまとめました。
25日午後8時すぎ、富山市辰巳町で発生した住宅火災。火はおよそ3時間後に消し止められましたが、杉本正寿さん(77)の木造2階建て住宅が全焼したとみられています。

近くに住む人「(火が)ブワーってあがってて、一回だけボンって(爆発音が聞こえた)」
警察によりますと、杉本さんは妻と2人暮らしでしたが、逃げ出して無事でした。杉本さんの妻が消防に通報した内容は─。
「クーラー付近から出火した」

エアコン本体やコードの接続部分から発火する「エアコン火災」とみられます。
NITE(製品評価技術基盤機構)によりますと、2024年度までの5年間で、エアコンの事故は363件寄せられ、このうち9割の337件が火災によるものでした。

一体、エアコン火災にはどういったケースがあるのでしょうか。

これは、エアコンを使用するために延長コードを使っている映像です。
次の瞬間・・・
接続部分から火花が出てきました。火の手はさらに拡大し、見る見るうちにコンセント部分が全焼。
延長コードなどを介してエアコンを使用すると、エアコンの内部や周辺で過剰に熱が発生する「異常発熱」を起こし、最悪の場合、火災に繋がる恐れもあります。
また、エアコン火災に多いのが「トラッキング現象」です。

コンセントと電源プラグの隙間にホコリが溜まり、そこに湿気が加わることで発火する現象です。

エアコン火災は、経年劣化や不適切な使用によって発生する可能性があり、NITEでは、電源プラグは専用コンセントにさして使用する、定期的に電源プラグ付近のほこりを取り除く、といった適切な使用を呼びかけています。

今回の住宅火災、火元はクーラー付近とみられ、警察はエアコン火災の可能性があるとみて詳しい出火原因を調べています。