命を奪われた動物たちと守られたゾウ
戦時中、空襲で破壊された檻から猛獣が逃げ出す危険性があるとして、全国の動物園に軍などからライオンやゾウなど「猛獣」の殺処分が命じられました。

朗読「園長さんは、なんとか、動物たちをまもりぬけないものかと、ひっしにかんがえましたが、よいほうほうがみつかりません。園長さんのまぶたに、むねんのなみだがひかり、ひとすじ、ふたすじと、ほおをつたいました。『ざんねんです、やってください。』あとは、ことばになりませんでした」

東山動物園でもライオンやクマは殺処分されましたが、当時の園長が必死に軍に掛け合いゾウだけは守り抜いたのです。日本で戦争を生き抜いたゾウは東山動物園の2頭だけでした。
