役場内のパワハラ横行を放置していた問題で村長と議会の対立が続いている富山県舟橋村。26日の村議会は古越邦男村長に対する不信任決議案を可決し、村長は失職しました。年内に行われる村長選には4人が出馬する可能性があります。

記者:
「1回目の不信任案可決から40日が経過、改めて村長の責任が問われる形となりました。村長の失職へ、日本一小さな村が大きく揺れ動いています」

舟橋村議会の臨時会が26日行われ、古越邦男村長に対する不信任決議案が、竹島・加藤・古川・森の村議4人の連名で追加提出されました。


舟橋村議会 竹島貴行 議員:
「村政及び、村民を混乱させ誤りを正すことなく全国に舟橋村のイメージを大きく損ねたことは改めて村長として不適格である。舟橋村議会はここに改めて古越邦男村長に対する不信任を決議する」


古越村長をめぐっては、役場内で10年以上にわたりパワハラが横行していた問題の責任が問われているほか、明るみになった農事組合法人への補助金不正問題についても厳正に対処しないとして、議会から資質を問う声が挙がっていました。






村長に対する不信任決議案は議長を含めた村議7人全員により採決されました。4人以上が賛成すれば可決となります。


舟橋村議会 前原英石 議長:
「原案の通り決することに賛成の諸君の起立を求めます。起立7名であります。所定数以上であります。よって、議員提出議案、第4号は原案の通り可決されました」



採決の結果、全会一致で可決し村長は失職することになりました。



富山県によりますと記録が残る1974年以降、不信任案による県内自治体トップが失職するのは初めてです。


舟橋村 古越邦男 村長:
「管理監督という面でうまくされていなかったということ、重々責任を感じております。いろいろな施策がまだ途中となっているので、十二分に反省し、村民の皆さんの安心につながるようにつなげていきたいと考えています」


決議案の可決後、古越村長のもとを訪れる前原議長の姿が…。

舟橋村議会 前原英石 議長:
「解散後初めて招集される議会となり再びあなたを信任しないと決議したもので、通知をいたします」


議会から再びノーを突きつけられた古越前村長。村長と議会の対立は村長選に持ち込まれることになりました。

村長選にはすでに古越前村長が出馬を表明していますが、26日は新たに不信任案を提出した竹島村議本人が出馬を表明。


舟橋村議会 竹島貴行 議員:
「きちっとこの村を正常な形に戻すということは私にも責任があるとあると考えている。そういう決断に至ったということです」


さらに臨時会の傍聴席で成り行きを見守っていたこの男性も村長選へ出馬の意向を示しています。

村長選に出馬の意向 40代会社役員:
「子ども世代の皆さんにもこの舟橋村がいい村だなと言ってもらえる村にしたい。そういった村であってほしいという強い思いはあります。村民の皆さん、ひいては富山県民の皆さまに向けて然るべき発信をしたいと考えております」


このほか、元県庁の幹部職員の男性が出馬を模索していて、立候補者は4人になる可能性があります。


村長選は選挙戦となる見込みで、日本一小さな村の混乱はしばらく続きそうです。