富山県高岡市の無形民俗文化財「伏木曳山祭」。震災復興元年と位置づける今年の祭りも開催まで1ヵ月を切りました。未だに町の復興が続く中で今回、改修された倉の中から祭りの歴史に関する新たな資料が発見されました。その貴重な資料を後世に残そうとする1人の男性を取材しました。

江戸時代後期から200年以上の歴史がある、高岡市の無形民俗文化財「伏木曳山祭」。
海上安全の神をまつる伏木神社の春季例大祭として行われる祭りですが、一番の見どころは重さ8トンのちょうちん山車が激しくぶつかり合う「かっちゃ」です。
毎年、曳山巡行の出発地点であり、町の中心部に位置する本町公園の前で行われていた「かっちゃ」ですが、去年は山倉の前で行われました。

その理由は去年1月に発生した能登半島地震。伏木の町も液状化の被害を受け、去年の祭りは巡行ルートを縮小し、「かっちゃ」も山倉で行うしかなかったのです。

復興元年と位置づける今年の曳山祭り。4月9日に行われた伏木曳山委員会の総会では去年より曳山の巡行ルートを拡張して祭りを実施することを全町一致で決定しました。
伏木曳山委員会 米谷和也 総々代
「本当に地域の皆様に元気になっていただける。皆さんの思いを反映する、そして次の時代につながる礎にしたいと」