接種の理解浸透に課題

HPVワクチンの女性の接種率は、カナダ・イギリスが8割であるのに対し、日本のはわずか1.9%。欧米などに比べ、男女ともに接種への理解は浸透していないのが現状です。

鮫島医師は「男性の接種も普及することで、男女ともに接種のハードルが下がればいい」と話します。

女性クリニックWe!TOYAMA 鮫島梓 医師
「女性に限らず男性も自分自身のためにというふうに接種することは考えてもいいのかなと思いますし、若い人に影響の出やすいがんであることも考えると、撲滅できるならその方がいい」

HPVワクチンは主に女性の子宮頸がん予防を目的として、2013年から公費による接種が始まりました。

しかし、接種後に体の痛みなどを訴える人が相次いだことをうけて厚生労働省は一時、接種を積極的に勧めることを中止していました。

その後、有効性と安全性が確認されたとして、3年前から再び接種を呼びかけています。

そういった経緯があって、接種に対する疑問や不安が根強いというのも現状です。