副業や個人によるスモールビジネスが注目を集めるなか「趣味で作った作品を展示・販売したい」という人も多いのではないでしょうか。その思いを実現するレンタルスペースが破格での貸し出し中です。

富山県高岡市坂下町。路面電車、万葉線沿いにたたずむちょっとおしゃれな建物。

中には、焼きたてベーグルが自慢の食と雑貨のセレクトショップ、こだわり製法のコーヒーを楽しめるコーヒースタンドなど、5つのテナントが入っています。「坂下町の小さな商店街」をテーマにした複合商業施設「サカサカ」です。

こちらの店内には、アクセサリーや焼き菓子が並びます。

レンタル・イベントスペースPiilo オーナー
近藤沙紀さん:

「たくさん充実していますね。かわいいですね。たくさんイベントとかもされているんですか?」

&there 米原浩美さん:
「イベントは前は結構出ていたんですけど、すごく久しぶりで今回」

実はこの場所、ワークショップなど誰でも好きなことに挑戦できる場として、ことし4月にオープンしたレンタル・イベントスペースPiilo(ぴいろ)です。現在は、お試し期間ということで、破格の1日3000円でレンタルしています。

レンタル・イベントスペースPiilo オーナー 
近藤沙紀さん:

「自分の小さなやりたいを表現できる場所をつくりたいなと思ってPiiloを作りました」

Piiloのオーナー、近藤沙紀さん。大学進学とともに地元の長野県から高岡に来た近藤さん。

学生時代はハンドメイドアクセサリーの製作に没頭し、展示販売会に出展してきましたが。

レンタル・イベントスペースPiilo オーナー
近藤沙紀さん:

「大学のときって色んな人が場所を提供してくれていたので、何も考えずに展示販売ができてたり何とかマルシェに参加できていたけど、いざ卒業するとそういう恩恵が受けられなくって…」

近藤さんは気軽に自己表現ができる場所をつくるため、昨年度、高岡市が導入したふるさと納税型クラウドファンディングの制度を利用しました。

レンタル・イベントスペースPiilo オーナー
近藤沙紀さん:

「自分たちだけで作るのではなくて、本当に高岡市の方々だったりとか、いろんな方と一緒にここを作って行きたいなと思って…」

目標額を達成し、返礼品にはPiiloの壁を塗るDIYを用意。多くの支援者とこの場所を作り上げました。

この日、Piiloを初めてレンタルした米原浩美さん。普段はオンラインショップのみでハンドメイドアクセサリーや焼き菓子を販売をしています。

&there 米原浩美さん:
「こういうところは初めてなので、ちょっとどんなお客さんが来るのか楽しみです」

開店してまもなくかわいいお客さんたちがやってきました。

子どもの客:
「母ちゃん、これはどう?ベーグル。おいしそう」

こどもの目に留まったのは、普段オンラインショップでは販売していない、この日限定のベーグル。迷わず手にとりました。

&there 米原浩美さん:
「お待たせしました、ありがとうございます」

母親:
「どんなお店入ってるんだろうって感じで。曜日で(お店が)変わるとか色々ありますもんね。今の時代にはいいと思ったりします」

&there 米原浩美さん:
「将来的にはお店を持ちたいので、すごいいい経験になるなと思っていて色々試せるのが嬉しいですね」

同じ「サカサカ」に店舗を持つ人たちもPiiloに訪れます。

サカサカに同じ店舗を持つ人:
「サカサカとしてもいろんな年齢の方がいらしてくれると、またいろいろ盛り上がっていくと思うのでいいかなって思ってます」

近藤さんの思いが詰まったPiilo。誰かの「小さなやりたい」を応援し実現します。

レンタル・イベントスペースPiilo オーナー
近藤沙紀さん:

「今、町中が寂しいって言われてる中でこのPiiloですとか、サカサカが町中を盛り上げる1個の要因となったらいいなっていうふうに切に思ってます」