建築板金やサッシなどの金属製建具の工事を手がける「KM(旧:亀谷)」が1月27日までに東京地裁の特別清算手続きの開始決定を受けていたことが帝国データバンクの調べでわかりました。
「KM(旧:亀谷)」は1967年(昭和42年)創業、富山県内を主な営業エリアとして建築板金を中心にサッシなどの金属製建具の工事を手がけていました。
施工物件はオフィスビル、工場、マンション、商業施設、医療、福祉施設など多岐にわたり、大手ゼネコンと直接取引を行い、2007年9月期には売上高6億4100万円を計上していました。
しかし、工事代金の回収が長期にわたる反面、仕入れや外注業者へは短期の支払いが余儀なくされ運転資金を目的とする長短借入金は、年商を上回る水準となっていました。
このため収益性は低く推移、2019年9月期以降は営業段階以下で欠損計上を余儀なくされていました。
また、コロナ禍により企業の設備投資が急減したことで、2021年9月期の売上高は1億円にとどまり資金繰りは厳しさを増していました。
2022年9月期は売上高2億3000万円に伸ばしたものの資材価格の高騰により資金繰りはひっ迫して事業継続を断念、2024年10月31日の株主総会で解散、称号を変更するなどしていました。
負債額は6億5000万円とみられています。