青果卸などを手がけるTCS(旧・富山中央青果)と各種加工食品の販売を行うTRS(旧・富山流通サービス)が、3月5日に富山地裁から特別清算の開始命令を受けていたことが18日までに帝国データバンク富山支店の調べでわかりました。負債額は約5億100万円とみられています。

TCSは1973年(昭和48年)に富山中央青果として設立、当時の富山市中央卸売市場に青果市場を開設、同市場内の仲卸業者および買参権を有する小売業者向けの野菜や果物の買付販売を行い、2003年3月期に157億3400万円(取扱高ベース)を計上していました。

しかし、郊外の不動産購入の借入金が重荷となり、収益は低迷し、2007年に整理回収機構(RCC)の企業再建スキームを実行、不動産の売却、金融機関からの7億円の債務免除と株式転換、さらに富山市から5年分、総額約1億6000万円の使用料免除を受けていました。