学校で使われている『クラウド』という情報共有システムをめぐり、子どもたちの “個人情報の漏えい” が富山県で相次いでいます。なかには児童が回答した “いじめに関するアンケート結果” など機密性の高い個人情報までも…。現場の教諭からは、十分な研修がないままICT活用が進むことに懸念の声もあがっています。教育現場で何が起きているのか、情報漏えいを防ぐには…。

富山市の桜谷小学校の5年生のクラス。授業が始まると、児童たちはカバンの中からノートパソコンを取り出します。道徳の授業で「なぜ、働くのか」について、それぞれが “働く”とは何なのか、“働くこと” の意味を考えます。

富山市立桜谷小学校 川村壮生 教諭
「なぜ働くのかについて自分の考え、自分が課題としたことに対する自分の考えを書いてください。どうぞ」

先生から課題が出されると、児童たちは一斉にノートパソコンに向かって自分の考えを打ち込み始めました。児童たちは驚くような速さでタイピング。もちろん “タッチタイピング” 。

児童たちが書き込んでいるのは『クラウド』上で共有している専用のシートです。

『クラウド』とは、文章やファイルなどをインターネット上で共有できるシステムで、クラウド上にある専用シートに書き込むと一覧で表示され、アクセス権を持った人全員が見ることができます。