遺体を前に”気の毒” ”後悔” 一方で「お金に困っていた」
弁護人:「半年近く、警察や消防に通報しなかったのはどうしてですか?」
女:「…」「他人に(部屋が)汚れているところを見られたくなかったから」
弁護人:「あとは?」
女:「…」
弁護人:「責められるのではないかとも思いましたか?」
女:「心配、不安がありました。それで連絡できなかった。時間が経つにつれて連絡しにくくなってきたので」
弁護人:「通報しなかった理由として、年金が入って使うことができることもありますか?」
女:「…」「経済面に困っていたので年金があれば生活できると思いました」
弁護人:「埋葬にお金がかかることが心配でしたか?」
女:「その心配もとてもあったので。お金がなくて困っていたので」
母親の死後、女は自分で家計を管理するようになり「自分の給料だけでは生活できない」と気づいたといいます。
弁護人:「1月末に、地区の民生委員から『母親の安否を確認したい』と手紙がありましたよね。あなたは『母は元気です』と連絡しましたが、実際、ことし2月は元気でしたか?」
女:「2月は…」
弁護人:「亡くなっているのに嘘をついた?」
女:「町内の人たちに責められたくなかったので」
弁護人:「母親を埋葬する気持ちや予定はありませんでしたか」
女:「したい気持ちはあったんですけど、お金がなかったのでできませんでした」
弁護人:「8月10日ごろ、母親が亡くなって変わり果てていく姿を見てどう思いましたか」
女:「気の毒…気の毒な気持ちでいっぱいでした」
弁護人:「後悔していますか?」
女:「後悔しています」