みんなで「チュー」笑いのボランティア

午後1時半、集会所に仮設住宅の住民が続々とやってきました。お年寄りから子どもたちまで満席となる人気ぶりで、約50人が集まりました。

訪れた人:「こんながあれば、みんな集まってくるさかい楽しみにしとる」

高座をつとめるのは、富山市の社会人落語家、ぷぅ風亭みるみるさんです。

ぷぅ風亭みるみるさん:
「地域のコミュニティーづくりがこれから大事になってくると思うからって言われて。声を出して笑えればちょっとストレス解消になるのかなっていう思いでいます」

ボランティア団体「ふっこうのおと」は、東北大震災の被災地でも落語会を40回以上開催してきました。

ふっこうのおと・小林仁代表:
「東北ですごく好評で今回落語会をここ(鵜川)でもやろうかなって。みなさん面白くなくても笑って笑顔で」

みるみるさん得意の小ばなしが始まりました。

ぷぅ風亭みるみるさん:
「ネズミ捕りにネズミが捕れたよ。大きいよ、えー小さいよ、大きい、小さい、大きい、小さい…と言っておりますと、中にいたネズミがチュー」

みるみるさんは気軽に楽しめる小ばなしやウクレレ漫談で笑いを誘い、大相撲や健康がテーマの落語2席を披露しました。そして、「365歩のマーチ」をみんなで大合唱。

合唱:「♪休みながら歩け~」

お客さん:「面白かった。小咄のやつが面白かった」

お客さん:「全部よかったですよ、私久しぶりに笑いました。元気になりました」

濵高芳美さん:
「不安な方とかおいでると思うんで、集会所でこうやって集まる機会があったらとてもいいかなって。つながれるなって思います」

仮設住宅に笑顔を届けたみるみるさんはー

ぷぅ風亭みるみるさん:
「家に帰っても能登のことが今までよりもずっと気になると思うし。衣食住のその次の感じで、ちょっと心が豊かになるようなそういうところに関われたらいいのかなって思います」

ふっこうのおと・小林仁代表:
「大袈裟なことじゃなくてちょっとずつつながって、長くつながっていければいいかなと思います」

能登半島地震から半年。不安な気持ちにそっと寄り添い、つながりあって支え合っていく。先の長い支援はまだ始まったばかりです。