65歳未満で発症する「若年性認知症」。高齢者の認知症よりも進行のスピードが早く、女性よりも男性に多いのが特徴です。発症から5年もたたないうちに愛する妻の名前もわからなくなり、歩けなくなった夫。妻が懸命の介護を続けるのは、夫の笑顔を見るためでした。

2023年9月の朝。
富山県高岡市に住む塚本彰さん(67)は、妻の沙代子さんに介助してもらいながらベッドから立ち上がりました。そして、いつものあいさつ。


妻・沙代子さん:「彰さん目覚めた?おはよう。ふふふ。笑ってる。起きれる?起きてみよっか。はい。ワンツースリー。パン。目覚めた?よかった。うまいうまい。できたできた」

彰さんは、63歳のとき「若年性認知症」を患い、沙代子さんが一人で介護してきました。
