福島県内で長く愛されている老舗の今を伝える『老舗物語』。
今回は、猪苗代町で65年続くドライブインです。観光客を中心に長年親しまれていますが、三代目が考えた冬の期間しか味わえない、町の特産を使ったメニューがいま人気です。
寒いこの時期に、ほっと体を温めてくれるそんなメニューが人気のお店。しょう油のさっぱりとした優しい味わいの喜多方ラーメンや、秘伝の後がけソースをたっぷりとかける肉厚なカツが、フタが閉まらないほど盛りつけられたソースカツ丼など、来てくれるお客さんを長年満足させてきました。

猪苗代町、国道49号沿い「野口英世記念館」のすぐ隣にある「ドライブイン磐尚」。創業65年の老舗は、観光地のドライブインとして長年親しまれてきました。
お店の中は、会津地域の特産品などを扱う土産物売り場、そしてその奥は食堂で、観光客はもちろん、地元の方の憩いの場にもなっています。

三代目の二瓶尚之さんがお店を切り盛りしています。
--二瓶尚之さん(ドライブイン磐尚 三代目)「私の祖父が一番最初。小さい小屋でお土産やというか軽い喫茶店というか休憩所というところから始まって、いまの形になった。」
創業当時は、交通手段が増えるなど観光が盛り上がり、それに合わせ開業しました。
--二瓶さん「乗用車の普及と高速道路の普及で、団体のお客さまから家族連れのお客に変化していった。」
時代の流れに左右されない、何かお店としての“名物”を作りたいと30年ほど前に考案し、現在は二瓶さんの奥さんが中心となって作っているものが・・・。
--二瓶さん「豆ずり餅という枝豆を使ったお餅なんですけど。」
色鮮やかな黄緑色が目を引く、ドライブイン磐尚の名物「豆ずり餅」です。
--二瓶さん「東北地方でよく見られる“ずんだ餅”と呼ばれるものが枝豆のお餅なんですけど、そちらのずんだ餅を、すり鉢で毎朝すっているところから、豆をする餅ということで“豆ずり餅”としております。ちょっときれいに潰さない感じですかね、少し粒を残す感じ。」
豆ずりをするのも手作業で行い枝豆もお餅も猪苗代産のものにこだわっています。
--二瓶さん「お餅は猪苗代産の“ひめのもち”という品種を使いまして枝豆はこの辺りで“におい豆”と呼ばれていたんですけど、もともとは会津の伝統野菜のひとつの“かおり枝豆”で、枝豆のいい香りがするのが特徴で。」
しかし、その枝豆が去年の猛暑で収穫量が減少し、3月いっぱいまでは残念ながら販売を休んでいるそうで、春の再開が待ち遠しいばかり。ですが、いまの時期しか食べられないメニューがあるんです。
--二瓶さん「この冬の時期だけの限定になるんですけど、雪下キャベツ、とても甘くておいしいキャベツがあって。」
猪苗代町で収穫される冬の特産、雪の下で育てられた『雪下キャベツ』をたっぷりと使った「とんてき定食」です。
--二瓶さん「3、4年前のコロナの時に、どうしても暇だった時期に友人に“キャベツの収穫を手伝ってください”と言われて気分転換も兼ねてキャベツを収穫に行ったのが始まりで。その現場で掘って採りたてを食べた時に“うまいな”と思って“やっぱりこのキャベツおいしい”と思ってこのキャベツを使ったメニュー、冬だけのメニューをやりたいと思って。」
たっぷりの雪下キャベツを食べてもらいたいという思いが込められたメニューが「とんてき定食」で、焼いた豚肉もキャベツの上に乗りますが、あくまでも主役は雪下キャベツなのです。
--二瓶さん「キャベツの芯がおいしくて、苦みとかえぐみみたいなものが本当に少なくて純粋に甘さがグッと濃縮しているのがキャベツの芯のところで、芯を食べてくださいという。」

どうしても観光客が少なくなる冬の猪苗代、今の時期しか食べることができない雪下キャベツで観光客はもちろん、地元の方にも来てもらうキッカケになればと期待しています。
--二瓶さん「あのひと皿食べるだけで“雪下キャベツを食べた”という気持ちになれるので、お客さまが多くいらっしゃる時期の繁忙期と閑散期がどうしてもあるのでそこだけじゃなくて、地元のお客さまにもゆっくりしてもらって召し上がっていただけるような店作りをしたいと思っていますね。」
『ステップ』
福島県内にて月~金曜日 夕方6時15分~放送中
(2026年1月22日放送回より)













